水色の街

| HOME | 乾塚作品集 | 水色の街 |

sea01.JPG

水色の街



会いたくて 今すぐ 跳びはねる心で
水色のあの街へ


 4月。公務員の手塚は年度が変わり、大学院生の俺にとっては修士課程から博士課程に上がってすぐのことだった。
 俺が大学の頃から講師を続けている塾から帰ってくると、珍しく手塚が先に帰ってきていた。
「おかえり。珍しく早いじゃない」
「ああ、今日はそれほど忙しくなかったからな」
 早いと言っても、もう22時を回っている。
 大学を出てから某省庁に就職して、手塚は深夜に帰ってくることが多い。公務員だから定時に帰ってこられるだろう、なんて甘い考えは通用しないらしい。ということを、この3年ほどで俺は学んでいた。
「晩飯は、食べた?」
「ああ」
 手塚が大学を卒業したのを見計らって、俺たちは一緒に暮らすようになった。
 研究で忙しくしている時もあるけど、全体的に見て、学生をやっている俺の方が自由になる時間は多い。自然、家事は俺の分担になっていた。まぁ、掃除も洗濯も料理もそれほど嫌いじゃないし、慣れていたから全然苦ではなかったのだけれど。
 今日も講義から帰ってきて、塾に行く前に食事の準備はしておいた。もし、俺がいない間に手塚が帰ってきても大丈夫なように。
「ついでだから、後片付けもしておいた」
「そう。悪いね、疲れてるのに」
「これくらいは別に構わない。いつもお前に任せきりだからな」
 言いながら、手塚はソファに座って晩酌をしていた。そろそろ暖かくなってきたせいか、今日は熱燗じゃなくて冷酒を嗜んでいるようだった。
「お前も飲むか?」
「付き合おうかな」
 俺が帰ってきたら、一緒に飲むつもりでいたらしく、テーブルにはグラスがもう一つ置かれていた。ガラス工芸作家が作ったという1点物のグラスで、手塚が手にしているそれと微妙に似た形で、同じ色の物だった。
「国光にお酌してもらうの、久しぶりだね」
「年度末でずっと忙しくしていたからな」
 手塚の向かいに座ってグラスを差し出すと、なみなみと冷酒が注がれた。
「じゃ、いただきます」
 口に含むと、芳醇な香りがいっぱいに広がる。ちょっと辛口の純米酒だった。酒の肴は……と見ると、案の定カリカリの小梅が置かれていた。
 小さい頃から祖父の影響を大きく受けてきた手塚は、中学の頃には既に緑茶に小梅を好んでいた、という渋い趣向の持ち主だ。それは、大人になってからも全然変わっていない。
 もっとも、そういうところもひっくるめて、俺は手塚が好きなわけなんだけど。
「――貞治……」
 BGM代わりのニュース番組を見ていた手塚が、俺に視線を戻してポツリと呼んだ。
「何?」
「実はな、来月からひと月、出張することになった」
「出張? どこへ?」
「宮崎だ」
「宮崎?」
 思わずおうむ返しに尋ねてしまった。
「この4月から部署が変わったのは、話しただろう?」
「うん、言ってたね」
「それで、研修に行って来い、ということらしい」
「ひと月も?」
「ああ」
 さすが国家公務員だな、そんなに長く研修に行かせるなんて。と言ったら、手塚に苦笑された。
「その代わり、帰ってきたらちゃんと奉仕しろ、ということなんだろう。研修費も、国民の税金から出ているからな」
「それもそうだね」
 つられて苦笑して、俺は小梅を一つ口の中に放り込んだ。
「それで、宮崎?」
「そうだ」
「……何か、思い出すこと、ない?」
「……」
 かまをかけてみると、手塚は手にしていたグラスを干した。徳利を差し出すと、手塚はグラスを突き出してきた。
「前にもあったよね。俺たちがひと月離れたこと」
「ああ」
 グラスに酒を注ぎながら言うと、手塚が頷いた。
「もう、10年も前の話だけどな」
「そうだね。あの時は国光が怪我して、治療でうちの附属病院に行ったんだったよね」
「ああ」
 宮崎には俺たちが通っていた……て、俺はまだ通っている青春大学の附属病院がある。スポーツ医学の分野では名前が通っているそこへ、手塚は療養に行った。
 俺たちは付き合い始めてまだそれほど日が経っていなくて、お互いのことも名字で呼び合っていた。手塚が宮崎へ行ってから、治療を終えて帰ってくるまでが37日。
 それからは、そんなに長い間俺たちが離れ離れになることはなかった。
「なんで、今回も宮崎なんだろうね」
「さぁな。そういうことは、俺じゃなく上司に聞いてくれ。決めたのは俺じゃない」
「つれないな。……寂しくないの?」
「そんなことを言っている場合じゃないだろう」
「義務感で、っていう意味じゃなくてね。国光は寂しくないのかな、って」
 グラスに残っていた酒を干して、俺は手酌で注ぎ足した。チラリと横目で様子を窺うと、手塚は小さくため息をついた。
「寂しくないわけが、ないだろう」
 少し拗ねたような声音が、手塚の本音を物語っていた。
 自然と、柔らかい笑みがこぼれた。
「俺、遊びに行こうかな」
「貞治?」
「もちろん、毎日電話やメールはするけどね。でも、やっぱり直接会いたいじゃない」
「それは、そうだが……」
「土日は休めるんでしょ?」
「ああ、一応な」
「だったら、ちょうど真ん中くらいの土日で行くよ。どこか温泉にでも泊まって、ゆっくりしよう?」
 10年前に離れた時は、俺たちはまだ中学生だった。ひと月も離れるのは寂しくて、毎日メールや電話はしてたけど、やっぱり直接会いたかった。できることなら、会いに行きたかった。
 でも、毎週のように試合があって。毎日練習もあって。日帰りするにしても宮崎は遠くて、片道の飛行機代も自分で工面することはできなくて。なんとかならないかと努力はしたけれど、結局は挫折した。
 だけど今は。
「もう大人なんだし、それくらいなら貯金もできてるし。行っちゃダメかな?」
「ダメではないが……俺は、遊びに行くわけではないんだぞ」
「わかってるよ。だけど、研修は税金でも、休むのは自費でしょ? それに上手く休んで息を抜くことも、必要だと思うよ?」
「お前の場合、ただの息抜きじゃなくなるからな」
「もちろん、そっちもちゃんと抜いてあげるけど?」
 わざと卑猥なことを想像させる言い方をすると、手塚に軽く睨まれてしまった。といっても、まんざらじゃない様子だけど。
「……お前は言い出したら聞かないからな。1泊2日くらいなら、なんとかなるだろう」
「じゃ、決まりだね」
 手塚がOKしたなら、予約を取るのは早いに越したことはない。俺は具体的な日程を聞いて、さっそくパソコンを叩いて、宮崎近辺の温泉宿で手塚も気に入りそうな場所を探し出した。
「――あった……。ここ、どうかな?」
「ここ?」
「部屋ごとに桧風呂があって、和室で、純和風の離れもある。へぇ、醸造所が併設になってるから、清酒や焼酎、ワインの試飲もできるみたいだよ」
 手塚に画面を見せてあげると、気に入った様子で頷いた。
「予約状況は……ラッキーだね、ちょうど空いてる」
「そうか」
「市内中心部からバスで1時間くらいだけど……大丈夫かな?」
「ああ、それくらいなら問題ないだろう」
「じゃ、予約入れるよ」
 かくして、俺の『出張中の手塚に会いに行こうツアー』は決行されることになった。


 パシャン、と。俺はわざと水音を立てて湯を叩いた。
 ネットで探して、予約を入れたこの宿の離れは、予想通りいい雰囲気だった。ちゃんと専用の庭があって、部屋の中に温泉を沸かした桧風呂があって、日当たりもいい。
「これで、国光がいれば言うことないんだけどなぁ」
 心の中だけで呟くはずだったそれは、つい口を突いて出てしまっていた。
(すまないが、レポートを書くのに手間取ってしまっていてな。先にチェックインしておいてくれ。ついでに、夕食の時間も遅らせておいてくれると、助かる)
 研修中で、土日が休みと言っても、やはりそれほど甘くないらしい。研修させてやってるんだから、それ相応の報告書を提出しろ、という義務が課せられていて、手塚はそれに追われていた。
 もっとも、手塚のことだから毎日きっりち準備した上で書いてるんだろうけど。それでも、時間はかかるようだった。
 その結果。夏至に近づいて日が長くなっているにもかかわらず、その日が陰ってしまうような時間になっても、手塚はまだ宿には到着していなかった。
 一人でぶらっと醸造所を覗いてもあまり面白くはなくて。仕方ないから風呂にでも入ろうか、と服を脱いで入ってきたのはいいんだけど。
(せっかく、二人で入ろうと思ったんだけど)
 やっぱり気分が乗らなくて。腰にタオルを巻いて浴槽の縁に腰掛けて、俺は足先だけを水面に投げ出して、パシャパシャと音を立てて、子供みたいに足をバタバタさせていた。
(俺、ちょっと気楽に考えすぎてたかな……)
 俺は少し反省した。研究や講義があるとはいえ、やっぱり自由になる時間は長い学生と。有能で忙しくしている国家公務員。それでも、ちょっとした息抜きになってくれればと思っていた。手塚は、ちょっと目を離すと頑張りすぎるところがあるから。
 でも、その手塚が手こずっているということは。学生が授業のレポートをまとめるのとは、ワケが違うってことなんだろう。
「早く来いよ、国光」
 ポツリと呟いた声が、浴室に響いた時。部屋の方で何やら物音がした。来たかな、と思って耳を澄ましていると、畳を踏みしめる足音が近付いてくるのがわかった。
 ガラリと音を立てて開いた戸から、案の定手塚が顔を出した。
「遅かったね。レポートの目処はついたんだ?」
「ああ。……なんだ、先に入っていたんじゃなかったのか」
 手塚は浴槽に腰掛けている俺の身体が濡れていないのを見て、怪訝そうな顔をした。
「入ろうと思ったんだけどね。一人じゃ、なんだか入る気にならなくて」
「遅くなって、すまなかった」
「いいよ。夕飯までまだ時間あるから、服脱いでおいでよ。一緒に入ろう」
 誘ってみると、手塚は素直に頷いて、服を脱いでから再び入ってきた。
 一度お湯で身体を流して、一足先に湯船に浸かっていた俺の隣に落ち着いた。
「ちょっと疲れた顔してるね」
 眼鏡を外した顔を見るのも、久しぶりだった。濡れた指で頬をたどると、手塚が少しだけ微笑した。
「そうか?」
「でも、会いたかった」
「……俺も、だ」
 答える声が少し掠れていた。その声に見え隠れする、俺を誘うサインを読み取って、俺は誘われるままに手塚に口付けていた。
 初めは軽く触れて、啄ばんで。でもすぐに足りなくなって、深く求めた。舌を探り出して絡め合わせて強く吸うと、手塚が喉の奥でくぐもった淫声を上げた。
「――っ……んぅ……」
 俺のなすがままだった手塚も、急にスイッチが入ったように俺の首に腕を回して、激しく求めてきた。長く深いキスに、頭の奥がぼうっとしびれてくる。たまらなくなって手塚を引き寄せると、お湯の熱さとは別の熱が太股に擦り付けられてきた。
「久しぶり…だから、かな?」
「お前こそ……だろう………?」
 背中を撫で下ろして、後ろに指を潜り込ませようとする俺を咎めるように、手塚がやはり熱を持ち始めた場所を軽く握り込んだ。
「――っ、国光……」
 呼ぶ俺の声も、掠れてしまっていた。
「こんな所で抱くつもりか?」
「心配しなくても、ここ離れだからね。声を聞かれる心配も、覗かれる心配もないよ」
「……お前、最初からそれが狙いで……っ!」
「決まってるでしょ」
 なおも言い募ろうとする抗議の声を、俺はキスで塞いでやった。ついでに、未遂で終わっていた後ろを探って、入口のひだを軽く撫でた。
「――ふっ……ん………」
 待ちきれないとばかりに収縮するそこを宥めるように撫でて、俺は中へ指を潜り込ませていった。温泉に浸かっているからだけではなく、熱くなっている肉襞がたちまち俺の指に絡み付いてきた。
 もう数え切れないほど抱き合って、どこをどうすればたまらない快感に悶えるか。手塚の身体は隅々まで知り尽くしている。
 シチュエーションのなせる業か、それともお互いに相手を思い焦がれていたからか。手塚の身体がいつもより早く慣れていくのがわかった。
「あっ……バ、カ………。お、お湯が、入って……っ!」
「お湯より、ここの方がずっと熱いみたいだけど、国光?」
 くわえ込む指を増やしてかき回すと、手塚が声を上げた。呼ぶ声を吐息と一緒に注ぎ込むと、手塚の身体が大きく震えて、小さく水飛沫が上がった。
 湯に浸かっているからというだけではなくて、別の意味でも体温が上がっていた。お湯の中で……っていうのもたまにはいいけど。このままだとお互いにのぼせてしまう。
「あぁっ、はっ………あっ、さだ…るぅ……」
 感じる場所を立て続けに刺激すると、手塚の声から理性が消えていく。
 そろそろだな、と判断して、俺は手塚を抱え上げた。
「え……? あ……ちょっと、さ…さだはる!?」
「ちゃんとあげるから、いっぱい感じていいよ」
 体勢を入れ替えて、浴槽の縁に手をつかせて。俺は手塚を後ろから貫いた。
「あ――……さだ、はる……」
 先端を潜り込ませただけで、手塚がきつく俺を締め付ける。強烈な衝撃が全身を駆け抜けるのを堪えて、俺はゆっくり手塚の中に入っていった。
「ん、はぁ……あ、さだ…る……、やっ――っ!」
 手塚の腰が揺れて、絶えず嬌声があがり始める。俺と手塚の肌がぶつかる音に、水音が重なる。
「や…あっ! さだ……は、ぁ――っ!」
「何が……やなの?」
 手塚を突き上げるピストンを続けながら、そっと手塚の耳元に囁きかけた。
「お湯………汚れっ―――っ! あ、あっ!」
 こんなにも俺を求めて、俺を締め付けて、感じる場所を擦り付けてくるくせに。まだそんなこと考える余裕あるんだ?
 俺は苦笑して、続けた。
「大丈夫だよ、国光……。んっ……ここ、俺と…国光しか、使わない、だから……っ!」
「んぁっ……あっ、あ……―――っ!」
 俺を受け入れている場所が激しく収縮して、手塚の体が大きく震える。
 手塚の限界が近いことを悟って、俺は縁についている手塚の手に、自分の手を重ねてぎゅっと握った。
「一緒に、いこう?」
「――……っ!」
 言葉で答える代わりに、手塚がいっそうキツく俺を締め付けた。


「このお酒、美味しいね。何本か買って帰ろうか」
「……持って帰れるのか?」
「送るんだよ、ここから」
「……なるほど」
 風呂でちょっとのぼせた身体に、その冷酒はよく効いた。
「酒の試飲もいいけど、手塚の好きそうな古美術館もあるんだって。刀とか、鎧とか、展示してるみたいだから、明日行ってみようか」
「そうだな」
 都会の喧騒とは無縁の場所で、二人きりで風呂に入って、豪華な食事と美味しい酒を口にする。
 贅沢で幸せな時間だった。
「……お前が、ここに誘ってくれてよかった」
 焼き魚をつついていた箸を休めて、手塚がポツリと言った。
「おかげで、疲れもストレスも吹き飛んだような気がする」
「そう? だったら、よかった」
 その一言を聞いて、俺はちょっとほっとした。
 手塚は決して多くを語らない。一緒に暮らしている俺にでさえ、仕事の話はほとんどしない。いい事も、悪いことも、同僚や上司のことも。
 その手塚がはっきり疲れていて、ストレスを感じていたと言うなら、それは相当なものだったんだろうと俺には想像できた。
「今度は、国光が一番側にいて欲しいと思った時に、こうして側にいられてよかったよ」
「貞治?」
 俺も箸を休めて、スッキリとした辛口の冷酒を口に含んで、ため息を一つ吐き出した。
「10年前…国光が療養しに宮崎に来た時、俺……本当は会いに来たかったんだ」
 そして、俺は全て話した。不思議なことに、今まで一度も話したことのなかったそれを。
 本当は手塚に会いに来たくて、いろいろと努力をしたけれど結局は挫折したことを。
「そう、だったのか」
「うん。結局ダメで、電話とメールで我慢したんだけどね」
「それで……今日会いに来ると言って譲らなかったのか」
「そういうことだね」
 疲れている手塚に息抜きをさせてやりたい。なんてのはただの方便で。本当は俺が、ただ会いたかっただけなのかもしれないけれど。
 そう言うと、手塚はちょっと笑った。
「俺だって、お前に会いたかった。今日、お前に会えるのを俺がどれだけ楽しみにしていたか、わからないのか」
「……ごめん」
 そんなことを言われても、と思いつつ俺はつい謝ってしまった。すると、手塚は少し照れたように俺から顔を背けた。
「いや……すまない。ちゃんと言わなければ、お前だってわからないな」
 酒を飲んでいるためだけでなく、手塚の頬が紅潮する。そんな様子もたまらなくかわいくて、俺はつい見惚れてしまった。
「……何だ?」
「いや、そうやって浴衣着てる国光って、美人度がいつもの1.5倍増しだな、と思って」
「よくも臆面もなくそんなことが言えるな、お前は」
「愛してる相手に気持ちを伝えるのに、恥も臆面も必要ないでしょ」
「勝手に言っていろ」
 そっけない振りをして、手塚はお猪口の酒を一気に干した。そのまま黙って俺の方に差し出されたそれに、俺は少し微笑って酒を注いでやった。
「美人度だけじゃなくて、かわいさも倍増してるみたいだね。このまま食べてしまいたいくらいに」
「その前に、目の前のこの料理を平らげたらどうだ。冷めるぞ」
「……それもそうだね。じゃ、食後のメインディッシュとして、国光のことは取っておこうかな」
 冗談めかして言うと、手塚に苦笑されてしまった。
 品のいい味付けの料理をデザートまで全て平らげて。
 食器を下げるついでに敷いてもらった布団で、俺はまた手塚を抱いた。
「さだ、はる……」
 欲望を吐き出して、俺の下で乱れた息を整える合間に、手塚が俺を呼んだ。
「何……、国光?」
 汗に濡れて額に張りつく前髪をかき上げて、そのまま口づけると、手塚は俺の首に腕を回して抱きついてきた。
「くに…みつ……?」
 まだ汗の流れる背中に腕を回して、引き寄せた。
「………」
 聞こえるか聞こえないか、小さい声で手塚は俺の耳に囁いた。
 それを聞いて、俺は思い切り手塚を抱きしめた。


Fin

written:2003.11.7

inserted by FC2 system