陰陽師

陰陽師

koku04.JPG 2001年公開   116分   原作:夢枕漠(「陰陽師」シリーズ)   監督:滝田洋二郎
<出演>安倍晴明:野村萬斎  源博雅:伊藤英明  蜜虫:今井絵理子  青音:小泉今日子  道尊:真田広之  祐姫:夏川結衣  瓜の女:宝生舞  早良親王:萩原聖人  藤原元方:柄本明  帝:岸部一徳
<物語~「陰陽師」DVDより>
 まだ闇が闇として残っていた京の都・平安京。当代きっての陰陽師・安倍晴明は、最近都のあちこちでものの怪たちがうごめきだしたことを感じ始めていた。
 ある夜、帝と左大臣・藤原師輔の娘・任子の間に生まれた親王・敦平の身に異変が起こった。晴明は右近衛府中将・源博雅からその話を聞くやすぐに、親王には強い“呪”がかけられていることを察知。晴明はこの謎と呪を解くために、不思議な過去を持つ女・青音を呼び寄せ、帝がいる内裏に向かう。
 しかし、親王にこめられた呪の意味は、これから晴明たちの前に巻き起こる、想像を超える事件の前触れを告げただけに過ぎなかった。その事件は、長岡京が十年で遷都を強いられた「大いなる謎」と絡み、避けることの出来ない宿命として晴明たちを襲い始めた…。

 かんっぺきな安倍晴明!
 以前から夢枕漠さんの「陰陽師」シリーズが好きで、実写化するなら絶対映画で、主演は野村萬斎さんがいい!と思っていた結月にとって、ようやく実現してくれた映画でした。原作者である夢枕漠氏も、実写でやるなら野村萬斎がいい、と思いつつ書いていたらしく、まさにピッタリの配役でした。
 さすがに狂言師として幼少の頃から鍛えてこられただけあって、野村萬斎の晴明は完璧です。走っても上体が揺れないし、扇を開く仕草も決まっているし、謡いつつ舞うなど、他の役者には絶対真似できない演技も見せてくれています。
 そして、晴明と対決する真田広之がいい! 本人も日舞の名取であり、またずっとアクションスターとして時代劇などにも出演なさってきただけあって、殺陣がとても見ごたえのある殺陣になっています。拝見していて、とても楽しんで悪役を演じておられるような、ノッてるな~、真田さん!といった感じでした。


 また、晴明と共に都を守ることになる源博雅役の伊藤英明も、博雅のすっとぼけた人の好い感じがよく出ていて、キリッとした野村晴明との対比が見事でした。夢枕氏が脚本に監修したということもあり、晴明と博雅の掛け合いは原作そのままの雰囲気です。欲を言えば、一応博雅は殿上人なので、もうちょっと高貴な感じがしてもいいような…。

 小泉今日子もとてもいい女ですし、実写モノの晴明話としては、やはり一番の出来ではないか、と結月は思います。…贔屓の引き倒しかな?(笑)

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